一覧へ
2012/05/27
[ ナマコとカイコ ]
 
平安時代にはナマコは単に”コ”と呼ばれていたそうだ。それを炒って食べると”イリコ”で、生で食べると現代の”ナマコ”となる。

ナマコに限らず、ちいさくてコロコロしていたものは皆”コ”なのかもしれない。ちなみに蚕は飼い”コ”だから”カイコ”だそうだ。

その時代かどうかよく知らないが、小動物はみなネコと呼ばれていたと聞いたことがある。猫の語源か?。
建築の世界でも、木の塀の土台の下のところどころに、薄く切った石や腐れに強い小さな板などを挟み、基礎と土台のあいだに風を通して湿気対策をほどこした。この小さな石や木がいまでも”ネコ”と呼ばれている。
”ネコ”は、その効果大ということで塀だけでなく建物にも使われ、ネコ土台とか、ネコパッキンとか呼ばれている。

建築現場でつかわれる砂利などをはこぶ一輪車もなぜか”ネコ”だ。
鉄骨の柱や梁にはクレーンで吊るのに必要な小さなピースが溶接されているが、これもネコと呼ばれている。

他の分野にもいろいろと”ネコ”がいそうな気がするが、どうだろう。